
口腔機能発達不全症とは?
口腔機能発達不全症は、15歳未満の小児において、食べる機能、話す機能、その他の口腔機能が十分に発達していない、または正常に機能していない状態を指します。これは先天的な疾患や後天的な要因により、咀嚼、嚥下、構音、呼吸などの口腔機能の発達が阻害されることで起こります。
この状態は単に「食べるのが下手」「話すのが遅い」という問題ではなく、将来の歯並びや顎の発達、全身の健康に大きく影響する重要な病態です。早期発見・早期治療により、正常な口腔機能の発達を促進し、将来的な矯正治療の必要性を軽減することが可能です。
こんなお子様におすすめ
食べる機能に関する症状
- 食べ物をよく噛まずに飲み込む
- 固形物を嫌がり、柔らかい食べ物ばかり好む
- 食事中によくむせる
- 口を開けて食べる癖がある
- 食べこぼしが多い
- 食事に時間がかかりすぎる
話す機能に関する症状
- 発音が不明瞭(サ行、タ行が言えない等)
- 舌足らずな話し方
- 口呼吸が多い
- よだれが多い
その他の症状
- 指しゃぶりが長期間続く
- 舌を出す癖がある
- 口をポカンと開けている
- 歯並びが悪い
- 顎の発達が遅れている
年齢別の発達の目安
0〜2歳
哺乳反射から始まり、離乳食への移行期。吸啜、咀嚼の基礎となる動きを習得する重要な時期です。
3〜5歳
咀嚼機能が発達し、大人と同じような食べ物を食べられるようになる時期。構音機能も発達します。
6〜12歳
永久歯への交換が始まり、より複雑な咀嚼動作を習得。発音も安定してきます。
13〜15歳
口腔機能がほぼ完成し、成人と同等の機能を発揮できるようになります。
矯正治療との関連性
口腔機能発達不全症と歯並びの密接な関係
口腔機能発達不全症は、将来の歯並びや顎の発達に大きな影響を与えます。機能が正常に発達しないことで、以下のような問題が生じる可能性があります:
- 開咬:前歯が噛み合わない状態
- 反対咬合(下顎前突):下顎が前に出た状態
- 叢生:歯が重なり合った状態
- 上顎前突:出っ歯の状態
- 過蓋咬合:上の前歯が下の前歯を深く覆う状態
- 空隙歯列:すきっ歯の状態
- 顎の発達不全:顎が小さく発達する
口腔機能を正常に発達させることで、これらの不正咬合を予防し、将来的な矯正治療の必要性を軽減できます。また、矯正治療が必要な場合でも、治療期間の短縮や治療効果の向上が期待できます。
当院の小児矯正への取り組み
当院では、口腔機能発達不全症の治療と小児矯正を連携させた包括的なアプローチを行っています。お子様の成長段階に応じて、Ⅰ期治療(乳歯から混合歯列期の矯正)とⅡ期治療(永久歯列期の矯正)を適切なタイミングでご提案します。
- Ⅰ期治療:床矯正などを用いた顎の発達促進と機能改善
- Ⅱ期治療:マウスピース矯正やワイヤー矯正による本格的な歯列矯正
矯正専門医による無料カウンセリングも実施しており、お子様一人ひとりに最適な治療計画をご提案いたします。
当院の口腔機能発達不全症治療における特徴
小児専門の評価システム
当院では、日本歯科医学会の基準に基づいた専門的な評価システムを導入しています。年齢に適した検査方法と評価基準により、お子様の口腔機能の発達状況を正確に把握し、個別の治療計画を立案します。
主要な検査項目
- 口唇閉鎖力検査:専用機器による口唇の筋力測定
- 舌圧検査:舌の筋力と機能の評価
- 咀嚼機能検査:噛む力と咀嚼動作の確認
- 構音機能検査:発音と舌の動きの評価
- 嚥下機能検査:飲み込みの機能評価
矯正治療を見据えた総合的なアプローチ
口腔機能の改善と将来の矯正治療を総合的に考慮した治療計画を提供します。機能訓練により自然な発達を促進し、必要に応じて早期矯正治療を組み合わせることで、より良い治療結果を目指します。
痛みを抑えた優しい治療
お子様が「怖い・痛い」と感じないよう、以下の医療機器を使用しています:
- 表面麻酔:麻酔注射前の痛みを和らげます
- 極細針:痛みを最小限に抑える細い注射針
- 電動麻酔注射器:ゆっくりとした注入で痛みを軽減
保護者との連携を重視したサポート
お子様の治療には保護者の協力が不可欠です。当院では、保護者の方への詳しい説明と家庭でできる訓練方法の指導を行い、継続的なサポートを提供します。また、ブラッシング指導や仕上げ磨きのアドバイスも行っています。
口腔機能発達不全症治療のメリット

正常な口腔機能の発達促進
適切な訓練により、咀嚼、嚥下、構音などの口腔機能が正常に発達し、日常生活がより快適になります。
将来の矯正治療負担の軽減
早期の機能改善により、将来的な矯正治療の必要性を軽減し、治療が必要な場合でも期間や負担を軽減できます。
全身の健康への好影響
正常な口腔機能は、栄養摂取の改善、呼吸機能の向上、姿勢の改善など、全身の健康に良い影響を与えます。
コミュニケーション能力の向上
明瞭な発音と正常な口腔機能により、コミュニケーション能力が向上し、社会性の発達に寄与します。
当院の口腔機能発達不全症治療の流れ
Step 1: 初診・無料カウンセリング
お子様の発達歴、現在の症状、日常生活での困りごとを詳しく伺います。保護者の方の心配な点や治療に対するご希望もお聞きします。小児歯科・矯正治療に関するご相談も無料で承っております。
Step 2: 精密検査・診断
年齢に応じた検査方法で、以下の項目を詳しく評価します:
- 口唇閉鎖力検査(3歳以降)
- 舌圧検査(3歳以降)
- 咀嚼機能、嚥下機能、構音機能の評価
- 口腔形態、歯列・咬合の確認
- 必要に応じて姿勢や呼吸の評価
セファロ(レントゲン)撮影やCT撮影も必要に応じて実施します。
Step 3: 診断・治療計画の説明
検査結果をもとに、お子様の発達段階に応じた個別の治療計画を立案します。矯正治療の必要性についても検討し、最適な治療時期をご提案します。治療計画、費用、期間について分かりやすくご説明いたします。
Step 4: 機能訓練・治療の開始
お子様の年齢と発達段階に応じた機能訓練を実施します。遊び感覚で取り組めるような工夫を凝らし、継続的な訓練を支援します。必要に応じて歯科治療や早期矯正治療も併行して行います。
Step 5: 定期的な評価とフォローアップ
概ね3ヶ月ごとに機能の発達状況を評価し、治療計画の見直しを行います。口唇閉鎖力や舌圧の測定を継続的に行い、機能の改善を数値で確認します。必要に応じて矯正治療への移行時期を検討します。
予防の重要性
口腔機能発達不全症は、早期発見・早期治療が最も重要です。乳幼児期からの適切な哺乳指導、離乳食の進め方、日常生活での口腔機能の使い方などに注意することで、多くの問題を予防できます。
当院の予防への取り組み
- 定期検診による早期発見:3歳頃から口腔機能の評価を開始
- 保護者への教育:正しい食事の与え方、姿勢指導
- 生活習慣の指導:指しゃぶりなどの習癖の除去
- 成長に応じたサポート:各発達段階での適切な指導
料金について
小児矯正治療費(参考)
- 無料カウンセリング:矯正専門医による相談
- Ⅰ期治療:月々6,100円~(60回払いの場合)
- Ⅱ期治療:症例により異なります
※詳細な費用については、お子様の状態に応じて個別にご説明いたします。
当院では「予防に勝る治療なし」「残せる歯をできるだけ生かす」の理念のもと、お子様の健やかな口腔機能の発達をサポートいたします。気になる症状がございましたら、お気軽にご相談ください。専門的な知識と経験を持つスタッフが、お子様の将来を見据えた最適な治療をご提供します。
また、必要に応じて小児科医、言語聴覚士、栄養士、管理栄養士などの専門職と連携し、総合的なサポートを行います。お子様の口腔機能の発達に関するご心配やご質問がございましたら、いつでもお気軽にお声かけください。